消化不良に終わった第3回検証委員会傍聴
本日(6月29日)、ウエスタ川越にて台風21号内水浸水にについての第三者委員会の最終会が開催され、会の有志で傍聴してきました。
委員会の内容としては、川越市長に提出する答申書(案)を決めるという予定だったのですが、いろいろな意見が各委員から出された結果、委員会で修正の上、委員長が市長に提出するという結論になりました。
素人の立場で聞いていた限りでも下記のような問題点を認識しましたが、最終的な答申書ではちゃんとしたものが出来上がると信じて、土木治水の有識者の貴重な分析資料が公開されるのを心待ちにするばかりです。
【主要な問題点】
① 結論として5つの対策を挙げているのに、原因分析ではそのうちの1つしか資料として作成されていない。
② あとの4つの対策は「川越市が提示した現在の対応状況」と同様の項目・内容となっていて、第三者委員会という立場を疑わせかねない。
③ そもそも「原因」と「対策」を二本柱で検証するのが目的なのに、資料をどう読んでも「つまるところ何が浸水の原因だったのか?」が地形・気象・社会の構造的問題以外、はっきりされていない。
(会議中、委員の発言でも同様の意見あり)
【会議後の所感】
大きな不満として思ったのは、原因分析の結果がほとんど「地形上水が集まる、気象上雨が降った、社会が都市化した」という構造的な話に限定されていたことです。
我々が一番知りたいのは、「構造的に水がたまりやすい場所であるにせよ、寺尾地域ではこれまで大きな被害がなかったのに、今回に限ってこれほど大きな被害が生じた」ことについての原因です。
それを明らかにした上での対策でないと、今後また同じような浸水被害が生じても不思議ではありません。
せっかく市がいろいろな手立てを講じてくれている中、専門家の定量的な分析によってその手立てが対策として十分(あるいはどこが不十分)なことを明らかにしてくれる。
それが住民の安心にもつながります。
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